多くの場合、私たちは「幸福」になる(あるいは不幸を避ける)ために「お金」を稼いでいます。
「お金」は「幸福」になるために必要ですが、「お金」があるからといって必ずしも「幸福」とは限りません。
資産家が財産目当ての犯罪に巻き込まれる話は絶えませんし、そこまでいかなくても蓄えた「お金」のことで頭がいっぱいの日々を送っている人も少なくありません。
有名なトルストイの小説「戦争と平和」の主人公は、意図せず相続した財産ゆえに不幸に苛まれます。
ここで「お金」と「幸福」の関係を数学で習った必要条件、十分条件という切り口からみると以下のように図示できます。

「お金」は「幸福」になるために必要ですが、「お金」があるから「幸福」とは限りません。逆に「幸福」であるならばすでにそのために必要な「お金」は持っていると言えます。
「お金」のことを考える場合、まずは自分にとって「幸福」な状態とはなんなのかを考え、次にそのためにどのくらいの「お金」が必要なのかを考えることが大切です。
なお、「お金」は目に見えますが「幸福」は見えません。何が「幸福」か、人によって違いますし、これを考え続けるのはちょっとしんどいので、「お金」のほうに目が行きがちです。「幸福」について考えるとき、このことにも注意を払いましょう。