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中年の危機

中年の危機について最近読んだ書籍から

40代から50代にかけて、それまでの若い頃の価値観の延長線上では、今後、うまくいかないという心の声が聞こえてきます。自分の場合もそうでした。。
最初はこれが何なのかうまく整理できずもやもやした気分を引きづっていたのですが、徐々にこれは多くの本や映画の中で中年の危機として扱われているもので、それが自分にも訪れたのだと気づきました。

最近、読んだ本の中で、人間の知能には流動性知能と結晶性知能があって、前者は20代前後でピークに達し40代以降急速に低下する一方、後者は50代から60代にピークを迎えその後も高原状態を維持するとありました。
流動性知能は、過去の経験や学習に依存せず、論理的に考えたり、パターンを見つけたりする知的能力で、未経験の問題に対処したり、スピードを要する案件に対して論理的に判断する際に有効であるのに対し、結晶性知能は過去の経験や学習によって蓄積された知識やスキルを活用する知的能力で、複雑なアイディアを分かりやすく説明したり、混乱した状況で適切な意思決定を行なう際に有効であるとあります。
若い頃に得意とする知能と、中年以降に得意とする知能が異なるのですから、中年の危機の年代に、生き方の見直しをするのが自然ということになります。

上記とは別の本なのですが、このあたりをとてもうまく描写された文章があるので、引用します。
「瞬発力では絶対に若者には勝てない。決して鋭くはないけれど、この人ならではの、言葉では説明しにくい曖昧な良さがある、そういうところを目指したい。そういう存在を目指したい。謎のじじい、みたいな。」
(パーティーが終わって、中年が始まる 著者:Pha 出版社:幻冬舎)

「謎のじじい」なんとも秀逸な表現です。