中年の危機という言葉があります。
働き盛りの40代~50代にかけて、身体的、社会的な状況の変化から、心理的に不安定になる時期で多くの人が経験するといわれています。
自分自身も、ここ数年、もやもやすることも多く、もがき苦しみながら、こころの中では、これは何なのか、どう対処したらよいのか、解決のヒントを求めていたように思います。
そんな時、出会った映画があります。
①生きる 1952年公開
②Shall we ダンス? 1996年公開
③RAIL WAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 2010年公開
これらの映画は、前半、主人公が中年の危機に苦しむ点は同じなのですが、後半、危機を乗り越えて新たな生きがいを見出す対象は以下のように異なっています。
①今の仕事
②仕事以外の趣味
③移住を伴う新しい仕事
これら新たな生きがいを見ると、それぞれの映画が制作された時代を反映し、①から③にかけて、余暇を楽しめる余裕や、移住、転職が可能になったことが見て取れます(逆にいうと、かつてはそういった余裕、自由をもつことが難しかった)。
3本の映画を並べてみると、国が豊かになって個人の選択肢は増えたけれど、いつの時代も中年の危機は存在するということが分かります。
ここ数年で、私自身も中年の危機を経験したと思います。
中年の危機はその渦中にいる間は苦しいのですが、前半戦とは違う新たな生き方を見出すにあたって不可欠なステップで、いま振り返ってみて、そう悪いことばかりではないのでは、と感じています。