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経済

近代経済史について思うこと

何事も現在に至る歴史をおおまかにでも知っていると、ものの見方が変わってきます。私は経済に関連する仕事をしていますので、今回は、近代日本の歴史について経済面からまとめてみたいと思います。

①幕末から明治、大正、昭和(第2次大戦まで)
・それまで鎖国により外交を閉ざしてきた日本でしたが、幕末の黒船来襲により外国と不平等条約を締結する事態となり、その解消、さらには国の独立維持という観点から、早急に近代国家体制を確立する必要に迫られ、明治維新に至る。
・維新後、国主導による富国強兵政策により経済発展と軍事力強化がすすめられた。


②昭和(第2次大戦後)から平成初期(バブルまで)
・第2次大戦敗戦後、連合国GHQにより、日本の非軍事化と民主化のための諸制度が整備される。
・戦後復興から高度成長期にわたり、経済面でのリードは国から徐々に企業に移り、企業の中には世界に伍する大企業となるものもあった。
・当時、日本企業の経営方式は日本的経営ともてはやされ、終身雇用、年功序列、企業別組合は日本的経営の3種の神器といわれた。


③平成中期(バブル崩壊)から現在に至るまで
・バブル後、失われた30年といわれる経済停滞期に入り、それまで日本企業の強みとされた終身雇用、年功序列は崩れ、急速に雇用の流動化がすすむ

こうしてみると、維新以降、国あるいは企業主導で、欧米に追いつけ、追い越せとすすめてきた取り組みの結果、現在の日本はG7に入るまでに成長し、衣食住に困らず暮らしていける豊かな国になりました。バブル期と比べると、これまでの勢いがなくなったように見えますが、依然、世界トップクラスの豊かな国であることは変わりません。。

国や企業が個人をリードした時代、集団が考える「ふつう」から外れた生き方は、ややもすると一人前ではない、あの人は何か問題があるなどと言われることがありました。


これからは、個人の時代です。
かつてのように集団で一丸となって何かを目指すというよりも、個人でWell beingを追求できる時代になってきています。
この場合、何がその人にとってのWell beingかそれぞれ異なるので、自分で考え、決めていけるだけの見識を身に着けたいものです。