3つの切り口とそれぞれの把握しやすさ
商売(ビジネス)を続けていると、ときに売上は順調に伸びているのになぜか苦しいということがあります。
こんなときは、売上、利益、資金(資金繰り)という3つの切り口からビジネスを見てみるとよいかもしれません。
この際、売上と比べて、利益や資金を管理することは難しく感じる方も少なくありません。
なぜ、そんなふうに感じるのでしょうか?
売上は、自分の商品やサービスをお客様にお届けした結果の数字で、ビジネスの目的に直結しています。
このため、売上は最も気になる数値であるとともに、自分がビジネスを通してお客様とやりとりした結果というかたちでつかみ易い数値でもあります。
一方、利益管理や資金管理は、会社でいえば経理部などの管理部門が担当している部分で、自身にこの分野の経験がない場合、難しく感じるかもしれません。
以降、利益と資金(資金繰り)について、それぞれを管理するうえでの目のつけどころを書いてみたいと思います。
利益管理
利益を見るうえで問うべきは「その売上は利益をもたらしているか」です。
売上ー経費=利益
という関係があるため、売上が増えたとき、利益も連動して増えるとは限りません。
たとえ売上が増えていてもそれ以上に経費が増えていれば、利益は減少、あるいはマイナスに転じることもあり得ます。
利益がマイナスの状態が続くといずれ資金は底をついてしまいますから、商売を続けていくことはできません。
このため、売上と合わせて利益の動きを把握し、想定と異なる場合には、原因を分析し必要な改善策をとっていくことが重要です。
利益は、人にたとえると人間ドックの結果のようなものです。
結果で異常があってもすぐ命に係わることは少ないかもしれません。
でも、適切な対応をせずに放置し続ければ、いずれ健康上の大きな問題を引き起こすことがあります。
資金管理
一方、資金を見るうえで問うべきは「お金は回っているか」です。
「お金は回っているか」を把握するためには、入出金のタイミングを見ていく必要があります。
例えば、毎月、80円で商品を仕入れて、100円で売ることを繰り返すビジネスを考えた場合、スタート時に必要な資金は初回仕入れ分の80円とは言い切れません。
ここで入出金のタイミングが関係してきます。
仮に仕入代金は仕入時支払、売上代金は翌々月入金という条件であれば、取引を時系列で図示すると以下のようになります。

①9月(当月)に商品80を仕入、代金支払い
②9月(当月)、①の商品を100で売上
この時点で、②の売上代金100の入金は11月(翌々月)であれば、10月の③の仕入80はできず④の売上100も実現しないことになります。
したがって、このケースでは、スタート時に少なくとも2か月分の仕入資金160を用意しておく必要があります。
売上が増加傾向にあるとき、それに先んじて仕入も増やすことになります。
この際、仕入代金の支払いが仕入時、売上代金の回収が翌々月ということであれば、ここで示した例以上に必要資金が増し、資金繰りを圧迫します。
このように、資金(資金繰り)を見る際は、将来の取引を計画するとともにそれぞれの取引でお金が動くタイミングを考慮する必要があります。
資金(資金繰り)は、人にたとえると血液の流れです。
血液の流れが止まってしまえば、人は生きることができません。
数字を整えることはビジネスの安心に繋がります。ご自身のビジネスについて、一度、数字の流れを整えたいとお感じの場合、いつでもご相談ください。

